大学とのつながり

1.高大連携講座・授業公開

高大連携の試みとして、慶應義塾大学文学部の授業(オムニバス講座など)や理工学部の授業(数学)を聴講できる制度が設けられています。ここで単位を取得すると、一定の条件を満たしていれば、文学部・理工学部進学後にも大学の単位として認定されます。志木高での授業が終わった後、日吉キャンパスまで毎週聴講に通うのは大変ですが、例年3名から10名程度の希望者がおり、そのうち数名は単位の取得にまで至っています。

2.クラブ活動

運動部・文化部問わず、本校のクラブ活動の多くは大学や慶應義塾内の一貫教育校と強く結びつきながら展開されています。例えば、大学からコーチを招いたり、慶早戦を共に戦ったり、塾内で対校戦が開催されたりします。普段から同じ場所で練習するケースもみられます。大学でも活動を続ける卒業生も多く、そうした先輩たちから大学の情報を直接聞き、その雰囲気を肌で感じ取れます。こうした環境のなかで、生徒たちは塾生としての自覚を強め、絆を深めていきます。

3.学部説明会・学部見学会

志木高から慶應義塾大学に進学する生徒に対しては、学部選択に必要なさまざまな情報を得る機会が用意されています。第3学年次には7月に全学部による学部説明会が開かれています。すべての学部について大学の先生方から直接学問研究の最先端のお話を伺うことができます。この他に医学部、理工学部、総合政策学部、環境情報学部、薬学部がそれぞれ見学会を設けています。理工学部・薬学部については第1学年次から参加が可能です。

4.模擬講義・模擬ゼミ・オープンキャンパス

慶應義塾大学では夏休みを中心に慶應義塾一貫教育校の高校生を対象とした模擬講義や模擬ゼミ、オープンキャンパスが各学部で行われています。過去の一例を紹介しますと「近代インドの経済成長と日本」「経済と経済政策をモデルで考える」「企業の価値をどのように測るか」(経済学部)「演習問題(民法)にチャレンジしよう―応用事例を使って考える―」「福澤諭吉の政治思想―その骨格と地域開発論」「日米同盟はなぜ必要なのか」(法学部)などがあります。それぞれ自主的な参加になりますが背伸びをして少し先の未来を体感してみましょう。各学部とも趣向を凝らした催しとなっているので学部選びの良い参考となるでしょう。また、慶應義塾高校や女子高校、湘南藤沢高等部の生徒たちと合同で参加しますので普段とは違った慶應の雰囲気も感じ取れることでしょう。

5.慶應志木会・三田会

志木高で共に学ぶ仲間とは、その後、慶應義塾大学でも共に学ぶことになります。そのため、高校・大学を通じて苦楽を共にした卒業生の結束は固く、同期だけでなく、先輩・後輩とも日常的に一致協力する姿がしばしば見られます。それを支えているのが、本校独自の同窓会組織「慶應志木会」です。またそれ以外にも、慶應義塾大学では各学部・研究会(ゼミナール)・体育会各部・サークルはもとより、居住地域や職場単位に至るまで、一般に「三田会」とよばれる、「慶應連合三田会」を頂点とするさまざまなレベルの同窓会が組織されています。こうした縦横無尽のつながりが、実社会に出てからも新たな人脈と機会を生み出し続けます。


高大連携カリキュラム 2012年度受講者の声

 慶應義塾の一貫教育校で行われている高大連携カリキュラムについて紹介したいと思う。自分は前々からこのプログラムのことを知っており、数学にも興味を持っており、高校の時点で単位を取っておけば大学生になってからさらに理解を深めることができるのではないかと思い受講することにした。実際参加すると目から鱗というほど驚くことはないのだが当然高校レベルを超えた授業が行われており理解するのは難しい。しかし周りの大学生も初めて習うことであるのでむやみに気後れする必要はないと思う。授業は当然高校数学を理解した上で行われるので良い評価をもらいたいなら気合いを入れて勉強しなくてはならないと感じた。幸い志木高とはテスト期間が異なるので大学の数学に打ち込むにはうってつけだ。また分野ごとに授業が異なるので興味のある授業を選んで参加できる。授業を受けるという意味以外においてもあらかじめ大学の授業の雰囲気を知ることができ、大学ならではの大変さを感じることができるという意味でもこのカリキュラムは良いと思う。いかんせん志木高から日吉は遠いのでそれがネックだが興味がある人は是非受講してみると良いと思う。

(3年 野口雄介君)