志木高沿革

1858年10月、福澤諭吉(1835-1901)は、江戸に小さな蘭学塾を開きました。これが、学校法人慶應義塾の始まりです。1947年9月、慶應義塾の塾員で、日本の電力開発に最も大きな功績を残した松永安左ヱ門氏(1875-1971)から、財団法人東邦産業研究所の土地と建物が慶應義塾に寄贈されました。それを受けて志木の地に移転してきた慶應義塾獣医畜産専門学校を基礎として、翌1948年5月に開校したのが、本校の前身である慶應義塾農業高等学校です。その後、同校は1957年4月に普通高校に転換、同時に慶應義塾志木高等学校と改称され、学校長の推薦によって卒業生のほぼ全員が慶應義塾大学に進学する全日制普通科の男子校として今日に至っています。


▲ 松永安左ヱ門

略年表

1858(安政5)年 福澤諭吉、蘭学塾を創始
1868(慶應4)年 「慶應義塾」と命名
1947(昭和22)年度 松永安左ヱ門氏寄贈の東邦産業研究所敷地・施設、慶應義塾への受け入れ決定
慶應義塾獣医畜産専門学校、志木へ移転
農場鍬入れ
1948(昭和23)年度 慶應義塾農業高等学校設置(1学年定員100名)・開校式
第1回収穫祭
1957(昭和32)年度 農業高等学校を改組し慶應義塾志木高等学校発足
(1学年定員200人、※「農芸」を含むカリキュラム)
第1回志木演説会(奥井復太郎塾長「慶應義塾について」)
慶應義塾志木高新聞創刊
学部推薦入学制度(文・経・法・商)
1958(昭和33)年度 慶應義塾創立100周年
生徒会発足、第1回総会
開設10周年記念収穫祭
1959(昭和34)年度 第1回運動会
1961(昭和36)年度 第1回スキー教室
1962(昭和37)年度 寄宿舎竣工(後に「高翔寮」「有隣寮」と命名)
1963(昭和38)年度 1学年定員250人となる
カリキュラム改訂
1964(昭和39)年度 「農芸」廃止
第1回マラソン大会(多摩湖コース)
1968(昭和43)年度 新校舎(現在の校舎)竣工
1969(昭和44)年度 3年生「自由選択科目」スタート
福澤先生坐像安置式
福澤先生肖像画掲額
1972(昭和47)年度 寄宿舎設立10年記念式典
制服自由化(夏服。翌年冬服も)
1974(昭和49)年度 去来舎(旧校内合宿所)竣工
屋内温水プール竣工(現在は屋外化)
1975(昭和50)年度 1年研修旅行スタート(2年は翌年から)
1976(昭和51)年度 有朋舎(部室棟)竣工
1978(昭和53)年度 開設30周年記念式典
1979(昭和54)年度 「牧童像」除幕式
1982(昭和57)年度 「自由選択科目」の増科目などのカリキュラム改訂
1983(昭和58)年度 慶應義塾創立125周年
1984(昭和59)年度 柔剣道場竣工
1985(昭和60)年度 陽光舎(第2部室棟)竣工
1987(昭和62)年度 3年見学旅行スタート
1988(昭和63)年度 野火止用水(校内)暗渠工事着工(翌年完了)
慶應志木会(OB会)設立
1990(平成2)年度 寄宿舎閉鎖
1991(平成3)年度 語学課外講座(19言語)開講
1992(平成4)年度 コンピュータ教室(図書館)設置
1993(平成5)年度 「欅」(生徒論文・作品集)創刊
1994(平成6)年度 「課外の科目」を含むカリキュラム改訂
1995(平成7)年度 「ことばと文化」(「語学課外講座」論文集)創刊
1996(平成8)年度 慶應志木の森、植樹祭
「志木の森ツアー」スタート
1997(平成9)年度 第50回収穫祭
1998(平成10)年度 開設50周年記念式典
『志木高五十年』刊行
2001(平成13)年度 メディア棟・新去来舎(トレーニングルーム併設)竣工
ホーム・ルーム教室冷房化
2003(平成15)年度 新入生より5日制を目指すカリキュラム改訂
実習農園の復活
2005(平成17)年度 5日制完全実施
ビオトープの整備に着手
2007(平成19)年度 第60回収穫祭
2008(平成20)年度 開設60周年
慶應義塾創立150周年
2010(平成22)年度 憩いの広場設置
2012(平成24)年度 6日制実施、カリキュラム改訂
2023(令和5)年度 開設75周年
光彩館竣工

※「農芸」とは、農業高校時代の成果を生かし、土に親しみながら実学の精神を養うため、週に2〜3時間、全生徒が果樹・園芸、農牧場関係の作業に従事した科目です。1964年に廃止されますが、現在でも収穫祭や有志による実習農場など、農業高校時代のなごりがみられます。