大瀧守彦君(1973年卒)

語学の勉強に励んだ志木高生活

alumni_ootaki.jpg私は、世界175 ヶ国で医療機器、薬等を販売する外資系ヘルスケア企業の日本法人社長を14 年余り務めました。アメリカ人を会長とするグローバル・ボード(役員会)の一員として、イギリス人、フランス人など様々な国の同僚と共に世界中を飛び廻る生活を続けています。

大学(経済学部)卒業後、日本の大手メーカーに就職、海外事業部を経てニューヨークに8年間駐在しました。そして、現在の会社に声を掛けられ、帰国・入社したのは20 年前のことです。

二つの国をまたがって、輸出・輸入の両方に携り、国際ビジネス一筋にやってこられた事は、大変な幸運でした。こうした国際的な舞台で必要となる語学力、国際性、ビジネスマンとしての基本を身に付ける事ができたのは、正に志木高のお陰と思います。

国際的な仕事に就きたいと思い始めたのは小学4年生の頃、大阪で紳士服地の輸入商社を経営していた親戚の影響です。その為には英語の習得が必須となりますが、多くの皆さんと同様に、勉強を開始したのは中学生になってからでした。当初より、会話に重点を置いて勉強しましたが、なかなか上達する機会に恵まれませんでした。

転機は志木高入学と同時に訪れました。同級生に、今でいう「帰国子女」が一人居たのです。「英語を忘れたくない」同級生と、「英語を身に付けたい」私のニーズが一致し、通学の往復や休みなどを利用して、「英会話」に励みました。学校においても、語学の教育は非常に充実しており、英語だけでなくフランス語を学ぶ機会を得ました。また通常は大学で学ぶ、経済学などもあり、本当に幅広い学習の機会が用意されています。

しかし、志木高の最大の魅力は「学校生活」です。広大な敷地にわずか750 名の生徒が、勉学・クラブ活動などを通じて、緊密な人間関係を築きあげて行きます。先生や大学の先輩達との交流も盛んで、将来社会人として必要な土台を作る理想的な環境と言えるのではないでしょうか。

私にとって、幼い頃よりの夢を実現する為の種々な基礎力を習得する機会を与えてくれた志木高に、心より感謝しています。これから入学される皆さんが、全国から集まる素晴らしい仲間と出会い、生涯の友を得て、広い世界へ飛び立たれることを心より祈念しています。

(『学校案内』2012~2013年度版より転載)