2012年7月24日~27日、「夏の志木の森ツアー」を実施しました。「志木の森」とは、本校が管理する三重県度会郡大紀町(わたらいぐんたいきちょう)にある二つの山林のことで、1994年に本校第11期卒業生である吉田善三郎氏(林業家)より寄贈されたものです。1996年、有志生徒による学校行事として第1回のツアーが実施され、ハゲ山の状態にあった山林に、生徒自身の手でさまざまな種類の樹木を植えました。二つの山林のうち、スギやヒノキを中心とした人工林を「深山(みやま)」、自然林に近いもう一方の人工林を「里山(さとやま)」と名付けました。

ツアー開始以降、寄贈者のご子息の吉田正木氏が経営されている「吉田本家山林部」のご協力を得て、春と夏の年2回、ツアーが行われ、今年で17年目を迎えました。

現地では、先輩たちの植え育てた森林をきちんと管理・維持し、また次代に引き継いでいくために、森林の手入れやプロット調査(樹木の高さおよび胸高直径の測定など、成長の度合いを図る記録調査)を継続的に行っています。また、森林での作業に加え、世界遺産に登録されている「熊野古道ハイキング」や「伊勢神宮参拝(伊勢参り)」、木工の「携帯ストラップ作り」、地元産の鹿肉のバーベキュー・流しソーメンなどの「野外料理」、カヌー・サイクリング・釣りなどの「レクリエーション」等々、紀伊半島の大自然の中で幅広い活動をしています。こうした五感をフルに活用した体験型学習によって、自然(森林)に対する理解を深めていきます。

今回の参加者は13名と少なかったのですが、それぞれの肌で感じ取った「自然観」は、今後の自分たちにとって貴重な財産となっていくことと思います。

次回の「春の志木の森ツアー」は、3月を予定しています。

 


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