2018年7月18日(水)、慶應義塾大学三田キャンパス西校舎ホールにおいて、第124回志木演説会が開催されました。
今回は、慶應義塾大学経済学部教授で、本校の卒業生でもある駒形哲哉氏を講師にお迎えし、「シェアリングエコノミーの中国的展開」という演題でご講演いただきました。
インターネット・スマートフォンの普及を背景に2016年から急拡大した中国におけるシェア自転車市場の現況、拡大を助けた中国の社会環境、シェア自転車にみる中国経済の新たな方向性とそこで成功を収める日本企業の事例、ビジネスモデルとしての問題点と今後の可能性など、最新の話題を明快にお話し下さいました。
講演は日本におけるシェア自転車の現況と今後を経て、最後は日中の社会環境の相違とこれからの経済産業発展のあり方に及びました。冒頭に「今日お話ししたいことは自転車の話であって自転車の話ではない」とお話になっていたことの意味を知り、特に学部選択について考え始めている3年生にとっては、大学での学びを具体的にイメージする良い機会になったものと思います。
講演後の質疑では生徒から、日本におけるシェア自転車事業の持続可能性、日本企業が中国で事業展開する際の個人情報保護の問題、そして、日本では今後どのようなビジネスモデルが生まれるか、との質問が出され、それぞれ丁寧にお答えいただきました。
当日喉を痛めていたにもかかわらず、後輩たちのために長時間にわたって大変精力的にお話し下さった駒形氏に、あらためて感謝したいと思います。有り難うございました。
次回の第125回志木演説会は、2018年12月を予定しています。