両種目とも優勝クルーを除いては混戦気味だった今回の試合。舵手付きクォドルプルの部では「楽しむ」をモットーにしていたという本校クルーが、3日の予選(C組)では開始早々大きくリードを取り、後半さらにそれを広げて1位発進となりました。ところが翌4日午前の準決勝(A組)では、緊張のせいか理想のスタートが切れず500m地点では4位。少々危なかったものの、後半は持ち前の安定さで、2位と0.25秒差の3位に食い込みました。同日午後の決勝では、本校クルーを含む5校がほぼ横並びという好スタートを切ったものの、500mでやはり4位。しかし「絶対に勝つ」という強い気持ちで後半追い上げを見せ、準決勝同様、2位と0.2秒の僅差で3位入賞となりました。ダブルスカルの部でも、予選(D組)で500m地点3位だったのが最終2位、準決勝(B組)で500m6位からの最終3位(2位と約1秒差)、決勝でも500m5位からの3位入賞(4位との差はわずか0.02秒でした)と、舵手付きクォドルプル以上に後半の追い上げが目立ったレース展開でした。
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6月のインターハイ県予選での敗戦から約5ヶ月。この間、部内では、3年生部員の悔しい思いを受け継いだ1・2年生部員の諸君が、新主将の野﨑君・新主務の阿部君(いずれも前出)を中心に、秋元 啓佑ヘッドコーチ・内田 優志コーチをはじめとするコーチ陣の助言や指導を受けながら、トレーニングの見直しや(選抜)合宿の実施、イベントへの参加、艇庫環境の改善、ときにはリギング(=艇の調整)の練習など、ごく初歩的とも思える事柄もおろそかにせず、例年以上に試行錯誤を重ねてまいりました(トレーニング面では、OBである足田 拓真君[本校第66期・経済学部1年]の協力も得ています。どうもありがとう!)。またその際、怪我などで戦線を離脱している諸君が練習メニューの作成やリギングその他を積極的に手伝う姿もみられました。今回の結果は、出場者諸君の頑張りはもちろんのこと、そうした部員一丸となっての地道な取り組みによってもたらされたものと信じております。
さらに、今大会に先立って9月30日(日)~10月3日(水)に福井県立久々子湖漕艇場(美浜町)にて行われた「第73回国民体育大会(福井しあわせ元気国体) ボート競技」に、前主将の大島 諒也君(3年)が埼玉県の選抜メンバー(少年男子・舵手付きクォドルプル)として出場し、3分24秒62のタイムで第3位入賞を果たしたことも、現役部員諸君に「全国」を身近なものとして意識させ、大きな後押しになったことでしょう(7月21・22日に潮来ボートコースにて行われた国体関東ブロック大会では3分11秒80のタイムで優勝しています。大島君、お疲れさま!)。
加えて、今大会でも、3年生部員や保護者の皆様をはじめ、前出の秋元ヘッドコーチ・内田コーチや工藤 豪介コーチ、桜井 雄太前ヘッドコーチ、高居 翔・佐藤 拓両元コーチ、大学1年生のOB諸君とその保護者の皆様、中地 譲治副部長が応援に駆けつけ、温かく見守ってくださいました。毎度ながら、皆様のお心遣いに深く感謝申し上げます。さらに、今回の関東選抜大会が戸田での開催だったこともあって、出場できなかった多くの1・2年生部員諸君が、2日(金)の公式練習日も含めて配艇係や本部の手伝いに従事していたことも、出場者諸君にとっては安心感につながったものと思います。
さて、このあと本校端艇部は長いオフシーズンの練習期間に入ることになりますが、最大の目標である来夏のインターハイ(南部九州総体)出場に加え、今回新たに全国選抜大会での勝利という大きな目標が設定されました。部員諸君には、学業との両立は当然のことながら、今回の好戦績に慢心せず、仲間や日頃支えてくださる皆様への感謝の気持ちを忘れずに、安全面にも十分に配慮しつつ元気に練習に取り組んでほしい、あわせて「気品の泉源 智徳の模範」を目指す塾生として精神面での成長も遂げてほしいと強く願っております。
今後も引き続き皆様のご声援を賜りますよう、お願い申し上げます。