2020年度より、2年生のクラス編成を従来の6クラスから8クラスに変更しました。これにより、2年生の1クラスあたりの人数が30~31名となりました。

 現在、本校の特色となっている授業には、3年生の「自由選択科目」(20以上の講座から5つを受講できる)と、2年生の「ことばと文化」(少人数24講座)があります。また、2年生の国語表現や英語表現の授業ではスピーチやディスカッション、創作や論文作成など、表現に重きを置いた授業を行っています。

 そこで、専門的な内容も扱う3年生の前段階である2年生に、従来よりも教員の目が行き届き、かつ生徒が持つ多様性も十分に発揮できるクラス――適正な規模の学級――を設けました。これにより志木高生は、以下のような弾力性のある多様なクラスサイズで高校生活を過ごすことになります。

1年生 40人規模のクラスで各教科の基礎をしっかり習得する。
2年生 基礎から応用への芽が出る瞬間をじっくり育む。一人一人に教員の目の届き、同時に生徒同士の多様な「交際」の場も確保するため、30人規模のクラスとする。
3年生 大学に進み、専門的な学知を十分に修めるための準備期間。多くの自由選択科目を設置し、各々の科目は30人以下のクラスとする。

 開始初年度である10月の中頃に生徒にアンケートを実施しました。1年生には1クラスが30人規模になることの期待度を、2年生には実際に30人規模のクラスになった満足度を聞きました。その結果、1年生の半数以上が「自分のためになるだろう」と期待し、2年生の7割以上が「自分のためになっていると思う」と実感していることがわかりました。

1年生の期待度2年生の満足度
質問 クラスの人数が少なくなったら、総合的に考えて自分のためになると思う。 質問 昨年よりクラスの人数が少なくなったことで、総合的に考えると自分のためになっていると思う。
はい59.8%、いいえ40.2% はい72.9%、いいえ27.1%

 1クラスを30人規模にしたことで、生徒たちは発言の機会が増えました。人数が多ければ特段言わないことも口にし合い、お互いの個性を発揮しやすいクラスサイズになっています。その多様性を失うことなく、お互いに学び合い教え合うという福澤先生の「半学半教」を実現し、志木高生らしい主体性を育みながら、日々の授業に臨んでいます。

2年生の声(一部抜粋)

 教室が広く感じるようになった。/ 密を避けやすい。/ 荷物があっても圧迫感がない。

 授業参加の回数が増えたので良い。/ 授業中の私語が減った。

 先生の目が行き届きやすくなったと感じる。/ 授業中に主体的に動くことが多くなった。

 行事では少し盛り上がりに欠け寂しいときもある。

 クラスメイトとより親密な関係を築いていけるように感じる。/ クラスの一体感がある。