防火用水池に設置してある無人カメラが、6月26日(土)の11:52にカルガモのヒナの「お目見え」を捉えていました。親鳥と一緒に5羽のヒナが、防火用水池の巣箱から池に飛び込んでいくシーンが映っています。実に3年ぶりの登場、ということになります。昨年、一昨年は抱卵中の巣箱にヘビ(アオダイショウ)が侵入したため、親鳥が途中で抱卵を諦めてしまいました。今年も最初の抱卵でヘビに侵入され、一度は親鳥が抱卵を中断しましたが、その後、再開。しかし、いつまでたっても孵化しないので諦めたようです。一度巣箱の中を片付けた際には10個近くの卵が産み落とされていたことを確認しています。

 その後、親鳥が再び巣箱に入って産卵し、抱卵を始めたようです。しかし、正直なところ、1か月半遅れての抱卵開始に期待はしていませんでした。自然界での子育ては、交尾に向かう親鳥のホルモンバランス、ヒナが孵った後の餌の確保などが季節と密接に関連しています。ふつうに考えると、「1か月半も遅れて抱卵を開始しても、孵らない可能性が高い」ということになります。

 しかし、そのような心配をよそに無事に5羽のヒナが孵りました。もし、今年、ヒナが孵らなければ、3年生諸君は一度も本校のカルガモのヒナを見ることなく、卒業するところでした。この20年間でそのような世代はいなかったので、回避できて安心しました。

 さて、ヒナはこれからが、かわいい盛りですが、あまり池周辺で騒がず、静かに見守ってあげてください。順調に子育てが進めば、9月から10月頃に防火用水池から巣立っていくことになります。

※写真はすべて本校生物部2年の内田貴久君による撮影です。