9月28日(火)~30(木)、3年生の見学旅行を実施しました。本来は3泊4日で東北地方を訪れる予定でしたが、今年度は、新型コロナウイルス感染症対策として、28日(火)にA・B組、29日(水)にC・D組、30日(木)にE・F組と2クラスずつに分かれて、日帰りで秩父を訪問しました。

 昨年度は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、学校行事も大きな制約を受け、2年次の理科研修旅行は残念ながら中止となりました。したがって、1年次の5月の三浦研修旅行以来、実に2年4ヶ月ぶりの校外行事となりました。3日目のE・F組について報告します。

 当日は朝8時に学校に集合し、1クラス2台のバスに分乗して、秩父方面へ出発しました。午前に訪れたのは、秩父さくら湖を臨む浦山ダムと橋立鍾乳洞です。鍾乳洞内は狭いので、3密を回避するためにも、この2箇所はクラスごとに順番を前後する形で訪れました。

 秩父さくら湖を臨む浦山ダムでは、ダムの150mの高さを実感するため、498段の階段(フーチング)を約15分かけて天端まで上りました。気温も高く、汗をかき、体力も消耗し、ようやく上りきったその先に待っていたのは、秩父の雄大な山並みと深緑に輝く湖面の絶景でした。幸い晴天に恵まれ、秋の涼風を受けながら、400mの天端を歩き、秩父のその美しい景色をじっくりと堪能しました。上りきった達成感と、心地よい疲労感と、このような校外行事を長らく行えていなかったという事実とが、その光景を、よりしみじみと感慨深いものにしていました。

 橋立鍾乳洞は、秩父三十四所の28番札所である石龍山橋立堂の奥院で、生まれ変わりを擬似体験する「胎内くぐり」の霊場です。その鍾乳洞内をおよそ15分かけて歩きました。洞内は薄暗く、狭く、複雑に入り組んでいて、電灯に照らされたその道を、体を屈めたり、急勾配のはしごを上ったりしながら、やっとのことで通っていきます。ついに出口に到達し、明るく開けた世界に戻った瞬間が、特に印象に残ります。

 その後、ホテル美やまで昼食をとりました。6階の広く高いホールに入ると、その前後の大きなガラス窓の向こうに、深緑の山々の景色が広がっていました。その美しい景色を見ながら、秩父名物のわらじカツ丼を頂きました。生徒たちは、マスクを外しての食事の間、1人1テーブルで着席し、会話を控えて静かに食事する「黙食」を徹底していました。

 午後には、「御眷属」(狼)信仰で知られる三峰神社を訪れました。三ツ鳥居や随身門を背景にクラス集合写真を撮影することもできました。拝殿でお参りした後、各自自由に境内を散策しました。

 三峰神社を午後3時20分ごろ出発し、途中高坂サービスエリアでの休憩を挟みながら、約3時間かけて、学校に向かいました。学校に到着する頃には、いつのまにか日もすっかり暮れていました。そして無事学校に到着し、解散しました。

 丸一日かけての長い行程でしたが、生徒たちは、とても楽しそうに過ごしていました。今回、ようやく、このような校外行事を実現できたことは、生徒たちにとって、とても貴重な経験になったことでしょう。志木高で過ごす残りの学校生活をより有意義なものにすることにつながる行事となりました。この行事にあたってお世話になった旅行会社の方々に深く感謝いたします。どうもありがとうございました。