2年ABDEFH組の古典Aでは、7月上旬に舞踊家の見城星梅月(けんじょうせいばいげつ)氏をお招きし、伝統芸能「詩舞(しぶ)」の体験授業を実施しました。

 詩舞は、和歌や漢詩に節(メロディー)をつけた「吟詠」に合わせて舞う伝統芸能で、扇子を用いて、歌に詠まれた情景や心情を舞います。

 この体験授業では、2時間続きの授業のうち、前半に詩舞の鑑賞を行い、後半に身体を動かして詩舞の所作を体験をしました。

 今回、古典Aの授業では事前に七夕の文化や七夕にまつわる漢詩、和歌について学んでおり、見城氏には授業で扱った作品の中から2題、山上憶良の和歌と直江兼続の漢詩を舞っていただきました。

 所作の意味や振り付けの見どころを丁寧に解説していただいたおかげで、詩舞を初めて観る生徒たちも舞をより深く味わうことができました。

 細かい動作まで真剣に見つめる者、メモを取る者、美しい舞に自然と笑顔になっている者など、生徒たちはそれぞれのスタイルで鑑賞を楽しんでいました。

 後半の体験では実際に生徒たちも扇子を持ち、基本の動作を習った後は、上杉謙信の漢詩「九月十三夜陣中の作」の舞に挑戦しました。

 限られた時間内で、レクチャーはどんどん進んでいきましたが、生徒たちは見よう見まねでついていき、何度か練習するうちに振り付けの流れをつかんでいったようでした。

 全体を通して非常に有意義な時間となり、たくさんの生徒が質問や感想を発言してくれました。なかには自分の経験と照らし合わせて、熱く感想を語ってくれた者もいて、生徒の心や感性が揺り動かされている様子が伺えました。

 生徒にとって新鮮で刺激的な体験となった今回の催し。このような試みを今後も続けていきたいと思います。