2025年3月20日(木)~22日(土)にパシフィコ横浜で開催された「第24回日本再生医療学会総会」内の「中高生のためのセッション (アドバンストコース)」にて、本校1年生(当時)の岡本憲眞君含むチーム「早慶城」の発表が見事金賞を受賞しました。

 同チームの発表題目は「幹細胞/再生医療研究+CRISPR-CasΦと免疫寛容の融合=より正確で安全な遺伝子治療の実現」で、岡本君は特に「倫理的・法的・社会的課題」を担当しました。

 以下、岡本君の受賞の感想です。

 私たちのチームは「再生医療の分野において、高校生らしい、新しい技術を提案する」という課題に対し、遺伝子疾患に対する新たな治療法を考案しました。これに対する既存の治療技術としては「CRISPRーCas9」がありますが、「癌化を招きかねない」など、主に安全性の観点において、課題が多く残っています。

 そこで、私たちのチームはより安全性に優れた「CRISPRーCasΦ」を提案し、実現のビジョンについて発表しました。私が担当した「倫理的・法的・社会的課題」では、新たな医療技術が社会に与える影響やそれに対する手立て、そして具体的なケースについて発表しました。

 遺伝子疾患に対する治療には高額な医療費を要します。そのため、累進課税的な保険制度の強化により、多くの人が新技術の恩恵を享受できることが大切です。また、遺伝子にかかわるような治療では特に、倫理面での配慮が欠かせません。優生思想的な差別を防ぐためにも、新技術には慎重な検討が必須なのです。

 最後に、この度金賞を頂けたことを誠に光栄に思います。このような成績を収めることができたのは、日頃指導して頂いている志木高の先生方、発表にあたって力を貸してくださった順天堂大学の皆様、早稲田大学高等学院の学院長、チームの仲間たちのおかげです。

 将来に対する視野が大きく広がり、世界も大きく変わる貴重な体験となりました。本当にありがとうございました。