第78回収穫祭を無事に開催し、盛況のうちに終了しましたことをご報告いたします。
今年度の収穫祭は、生徒主体の伝統を受け継ぎつつ、体育館の空調が故障するという大きな困難に立ち向かい清新な企画に挑戦する、実行委員会の臨機応変で粘り強い工夫とチームワークが印象的でした。急遽、二日間にわたり後夜祭を開催することになりましたが、実行委員たちは、できる限りのことをしようとぎりぎりまで努めていました。
入場門はパブリックアート風な立体作品で目を引きましたし、斜路にはカラフルでリズミカルな雨傘通りが続きました。斜路の横に「KEIO」のモニュメントが設置され、撮影スポットとして賑わっていました。
昨年に志木高開設75周年を記念して完成した光彩館ホールでは、器楽部やワグネル・ソサィエティー男声合唱団のコンサート、「総合的な探究の時間」ドイツ語受講者によるベートーヴェン「第九」のアカペラと、音楽に適した環境で素晴らしいパフォーマンスを披露することができました。また、本校卒業生で現鳳凰位のプロ雀士・白鳥翔氏をお招きしたトークイベントおよび志木高生との模擬戦では、志木高時代の思い出に始まり、多くの参加者の心に響く白鳥氏の人生観やプロ意識が、様々な質問から浮かび上がっていきました。
各クラスや部活動有志による企画や展示、生徒会による校内ツアーや国際交流プログラム、志木高生の独特な自画像がずらりと並んだ美術作品、選択社会C「時代を批評する」や2年文学国語の短歌をめぐるパネル展示、バスケや硬式野球の招待試合、中夜祭や後夜祭でのバラエティに富んだライブイベントなど、多彩な内容が収穫祭を彩りました。また、志木高オリジナルのクッキーセットや初のキッチンカー誘致を含む飲食物の提供や、志木高オリジナルのペンやノート、クリアファイルなどのグッズ販売、生徒が一からデザイン・製作したパンフレットやポスター、更新を重ねたHPやSNSでの広報活動などにも、彼らの努力と熱意が存分に表れていました。
このように、今年度の収穫祭は、まさに彼らが掲げたテーマ「SPECTRUM」さながら、生徒たちの個性と創意が輝き広がる場となりました。今後とも温かいご支援を賜りますようお願い申し上げます。
以下に掲載するのは、本校3年、実行委員長の内田聖人君による思いの詰まった開催報告です。
第78回収穫祭実施報告
10/25(土)と10/26(日)の両日にわたって第78回収穫祭を開催しました。当日は両日ともあいにくの雨で、さらに日曜日は電車に大幅な遅延があるなど集客がかなり不安な状況でしたが、二日間で4000人を超える来校者の方々にお越しいただき、大盛況となりました。
昨年の12月に、前年度の実行委員長の関大貴君から私が実行委員長を引き継ぎ、収穫祭実行委員会が発足しました。同実行委員会は、最初は中々人が集まりませんでしたが、徐々に人数が増えていき、最終的に総実行委員数が100人近くとなるとても大きな組織になりました。全員が一丸となって、「収穫祭成功」という一つの目標に向かって動きました。
今年度の収穫祭は、様々な挑戦が多くありました。「キッチンカーの誘致」、また「白鳥選手を招くトークイベント」、そして「後夜祭二日間開催」などです。
コロナ禍を境に、本校では生徒たちによる飲食物調理の模擬店が一切禁止されていました。しかし、生徒から模擬店の復活を望む声が多くあり、我々実行委員会もその思いに応えたいということで、代替案としてキッチンカーの誘致をすることに決めました。とはいえ、過去の収穫祭ではキッチンカーを誘致したことがなく、前例がないことでしたので、実現までに多くの困難や苦労がありました。ですが、いざキッチンカーを入れると人気は凄まじく、お昼時には長蛇の列ができるほどでした。生徒だけでなく来場者の方からもたくさんの好評をいただくことができ、やってよかったなと感じました。
また、今年の収穫祭の目玉企画として、志木高卒で現役プロ麻雀士の白鳥翔選手にお越しいただき、志木高生と白鳥選手との「トークイベント」と「麻雀対決」を実施しました。世間一般の麻雀のイメージがどうしても賭け事と繋がってしまうこともあり、この企画が実現するまでに、何度も何度も先生方との間で企画書の推敲を重ね、ついに実現することができました。当日は事前申し込み制にも関わらず、大勢の人が参加し大盛況となることができました。生徒のみならず、来場者の方々にとっても、とても有意義な時間になったのではないかと思います。この場を借りて改めて白鳥選手に御礼申し上げます。
そして、何より大変だったのは後夜祭についてです。収穫祭まで1か月を切り、10月に入ろうというところで、私たちのもとにとんでもない知らせが飛んできました。
「体育館の空調が雷で故障し、収穫祭当日までに直らない。今年は来場者数に大幅な制限をかけることになる。」
なんと、昨年は1000人以上入れていた後夜祭が250人程度しか入れられないということになってしまいました。前年の1/4程度の規模で何ができるのかと絶望しました。しかし、私たちはそこで諦めず、残り1か月もない中、様々な案を練りました。まず、椅子の配置を工夫し換気のオペレーションをしっかり組み込み送風機を増やすことで来場者の上限人数を500人に増やしてもらうよう保健室の先生方に相談しました。また、例年2日目のみ開催だった後夜祭を、急遽両日開催にして在校生の数を分散させました。その結果、1日目2日目共に500人満席となり、実質人数を去年と同程度の1000人まで上げることができました。当日まで、本当に2日間できるのか、抽選制にしたがお客さんは本当に来るのかなど様々な不安がありましたが、無事両日共に「大成功」という結果になり、安心しました。
第78回収穫祭は、途中ハプニングなどがありながらも、様々なことに挑戦できたと思います。実行委員のみならず、本当にたくさんの生徒に協力してもらい無事に開催することができました。みんな、ありがとう。そして、ずっと親身に協力してくださった担当の先生方、事務の皆様、志木高生、収穫祭にお越しくださったすべての皆様。本当にありがとうございました!
第78回収穫祭実行委員長 内田聖人
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