3月18日(月)から21日(木)にかけて、恒例の志木の森ツアーが開催されました。志木の森運営委員長の夏目健太郎君(2年)を中心に、今回の参加者は11名。卒業旅行を兼ねた3年生のグループの参加もあって、少人数ながら例年になく賑やかなツアーとなりました。

 新幹線等を利用して三重県入りした一行は、初日は鳥羽での昼食・自由散策などを行った後に宿舎入り。夜は引率した大垣内暖人教諭による「伊勢参り」の解説後、地元で産出された木材などを利用しての携帯ストラップ作りを体験しました。

 続く2日目は、午前中に、旧伊勢国・旧紀伊国の境に位置し、その昔、伊勢から熊野三山を目指した人々が初めて熊野灘を眼にした場所というツヅラト峠(三重県度会郡大紀町・北牟婁郡紀北町、標高357m)を越える熊野古道ハイキングに挑戦。昼食・瀧原宮〔皇大神宮(伊勢神宮内宮)の別宮の一つ〕見学をはさんで、午後は希望者に分かれてのカヌー〔カヤック〕体験・サイクリングを行いました。カヌー体験組では、寒いのではないかという心配を覆す、むしろ暑いくらいの好天に恵まれるなか、インストラクターの方々とともに、清流として知られる宮川の上流を進みました。高校生だけあってすぐに漕ぐのに慣れた諸君は、歓声を上げつつ、透明度の高い水と点在する滝などの絶景を存分に楽しんでいました。

 3日目は、いよいよ「慶應志木の森」での作業。吉田正木さん(吉田本家山林部ご当主・塾員)・吉田本家山林部の皆さんのご指導の下、今回は、「深山」・「里山」のうちの「里山」で、近年現地で深刻な問題となっている鹿による被害の実態調査のため、一部の樹木の伐採と、部分的な網囲いの作業を行いました。作業員の皆さんの熟練した技術に驚嘆しつつ、楽しそうに作業に取り組む参加者諸君の姿は、とても頼もしく映りました。今後、夏・春と訪れたときに、囲いを施した部分とそうでない部分がどのような成長の違いを見せるのかも注目されます。その後、薪割り体験や、夜にはバーベキューとキャンプファイヤーも行われました。

 最終日は「伊勢参り」。前日に引き続き吉田正木さんの案内を受けつつ、古式に則って豊受大神宮〔伊勢神宮外宮〕・皇大神宮の順に見学した後は自由行動。おはらい町・おかげ横丁で名物の伊勢うどんや赤福に舌鼓を打つなど、思い思いの時間を過ごしました。

 こうして、あっという間に過ぎた3泊4日。盛りだくさんの企画のなか、参加者諸君が、友情を培いつつ、過去の歴史はもとより、現在・未来の自然環境や産業に自発的に思いを巡らす場面も多くみられ、みな大満足の様子でした。

 次回の志木の森ツアーは、夏休み中を予定しています。4月から志木高の仲間入りをする諸君・在校生諸君はぜひ一度参加してみてください。

 


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