10月16日(金)から21日(水)まで6日間、フィンランド Luostarivuoren Lukio(Lukio=High school)の高校生10名を受け入れ、学校内外でのさまざまな活動を通して、本校生徒と共にフィンランドと日本の違い、それぞれの良さについて理解を深めることができました。

初日の金曜日は、総合的な学習の時間の中でフィンランド語が開講される曜日でしたので、来日直後の疲れている中での強行でしたが、フィンランド語講座に参加してもらいました。ほぼ同数の本校生徒の間に入ってもらい、英語を使ってそれぞれの言語や文化について紹介し合っていました。

土曜日の午前中は通常授業のため、1,2限はホストブラザーと共に英語の授業に参加したり、日本史Bの中で日本の茶道について実際のお点前を見るなどの体験をしました。また、3,4限は留学生全員が生物の授業に参加し、校内の森林植生を本校生徒と一緒に調べることで、フィンランドと日本の生態系の違いを学んでもらいました。フィンランドの森林を代表する樹木は数種に過ぎませんが、本校だけでも180種の樹木が生育しますので、その違いを学んでもらえたようです。

月曜日は本校のホストブラザーたちと共に午前中、水上バスで東京湾岸の水辺風景を見学した後、葛西臨海水族園にお邪魔して『教育プログラム』を受講させて頂きました。事前から水族園のご担当者と打合せをさせて頂いていましたので「フィンランドと日本を比較する」というタイトルのもと、フィンランドと日本の海洋生態系の違いとそこからくる棲んでいる魚の違い、そして魚食文化の違いまでをわかりやすく説明頂きました。もちろん、その後、水族園の中を見学しました。

火曜日はフィンランドの生徒だけで、前日学習した魚食文化の違いを受けて、築地の魚市場を見学して日本で流通する魚の種類がいかに多いかを実地に検分してもらいました。また、増上寺、浜離宮庭園、東京江戸博物館など日本の文化の一面も見学しました。

本校での最終日は水曜日の朝になりましたが、授業開始前にホストブラザーと共に行った解散式のあと、すぐには立ち去り難かったらしく、フィンランドの先生が促してもなかなかバスに乗車しないという様子が見られました。それでも最後に全員で"Group Hug"という、日本でいう円陣を組んで声を掛け合う、という儀式でようやく解散となりました。

フィンランドの生徒を家庭に受け入れた生徒にはもちろん、本校への限られた来訪期間中に他の生徒にも強い印象を残していったようです。また、去っていったフィンランドの生徒達も日本について良い印象を抱いてもらえたようです。今年度が初回の試みでしたが、来年も継続してこのような目的をもった交換留学プログラムが実施できることを祈りたいと思います。

【交換留学の風景】