2023年7月13日(金)、三田キャンパス西校舎ホールにて、第134回志木演説会が開催されました。今回は、本校OBでベンチャーキャピタリストの佐俣アンリ氏を講師としてお招きし、「僕は君の『熱』に投資しよう 志木高編」という演題でお話しいただきました。

 佐俣氏自身が代表を務めるANRIは、UUUMをはじめ累計250社以上に投資を行い、その規模は700億円に達しています。私たちの想像を超える新たな挑戦を続ける佐俣氏の斬新さは、演説会当日の形式にも表れていました。

 例えば、通常は電源を切って鞄に入れることになっている個人のスマートフォンについて、ご本人からの提案でその日は持ち込み可となりました。

 また、講演開始直後のパワーポイントには、

 「5‐10%の人しか興味ないことを話します」

 「飽きたら寝てるかティアキンでもやっててください」

 「質問や感想は適宜♯志木演説会でくれれば拾います」

などの文字が。最初からとにかく驚きの連続でした。なお、寝ることなく全員食いついて聞き入っていたのは言うまでもありません。

 講演内容は佐俣氏の経歴(本校卒・本塾経済学部卒・・・2012年にANRI設立など)の紹介で、本校での経験があったから今のベンチャーキャピタリストにたどり着いた、と、志木高時代のエピソード(端艇部や志木の森ツアーなど)を交えてお話しされました。さらに、「スタートアップって何だろう」、「ANRIというファンドについて」、と高校生にもわかるように現在の業務内容についてもご説明くださり、後輩である志木高生に向けて、温かいメッセージをいただきました。

 例えば、

 「志木高を卒業すると勉強してなかったの焦って
  何となく会計士勉強したり
  謎のサークル入ることもある

  でも、志木ライフで楽しいのって
  自由に好きなことができることだったから
  それに近いのは起業家とか研究者」

 「日本は人口減って緩やかに衰退する
  大学出て大企業ってなんとなくイメージがあるかもだけど
  それで幸せになる可能性はどんどん下がってる

  だとしたら、好きなことを
  とことん突き詰める人生が
  楽しいってわかってると思うし
  スタートアップはその一つの道だと思う」

 最後に、通常では考えられない長時間、質疑応答に対応いただきました。生徒からのひっきりなしの質問に、丁寧且つ大胆に答えてくださいました。現場でファイトしている方だからこその、地に足がついた説得力のある言葉の数々を、志木高生に贈ってくださいました。