5月24日(土)午後2時から約2時間にわたり、校内を散策する形で自然観察会を行いました。

東京で25℃を超える真夏日を記録した気温の高い午後でしたが、近隣住民の方々や本校生徒の保護者・親族など、100名を超える参加を頂きました。2つのグループに分かれ、100,000㎡を超える広い敷地内の、比較的涼しい木陰を歩きながら校内の自然を満喫していただきました。また、1週間ほど前に孵ったカルガモのヒナ9羽が、そのかわいい姿で開始時間を待つ参加者を和ませていました。

この時期は、春の開花の最盛期を過ぎてしまっているため、花を愛でるには少し寂しいのですが、それでも白くてよい香りのするモクセイ科のイボタノキ、秋には赤い大きな実をつけるミズキ科のヤマボウシ、昔は「樟脳(しょうのう)」と呼ばれる防虫剤・防腐剤の原料だったクスノキ科のクスノキなどが、それぞれ開花期を迎えていました。3年生の有志(生物履修者)17名が、事前に3回のインストラクター講習を受けて準備をし、当日はそれぞれに工夫を凝らした説明をしていました。

観察会の散会後は、こちらも例年通り、生物教室に移動して希望者対象のミニ講習会を開き、「未知の植物を自力で調べるには」というテーマでお話をさせていただいたところ、観察会参加者の約半数が残って聴講してくださいました。この講座では、植物の名前を自力で調べる方法、具体的には、「検索図鑑とはどのようなものか?どのように使えばよいのか?」をご紹介しているのですが、受講者からは「地域に自然科学系博物館がないため、これまで誰にも聞けなかった植物の名前が、これからは自分で調べられるようになります。」と好評をいただいています。

今回も本校OB会の「慶應志木会」から飲み物をご提供いただき、和やかな雰囲気の中で閉会することができました。

なお、本校の自然観察会は慶應義塾の広報誌『塾』(2014年夏号)で取り上げられることになり、今回はそのカメラマンが同行して観察会の様子を写真に収めていました。近いうちにその紹介記事が写真付きで掲載されることになる予定です。

次回の自然観察会は9月27日を予定しています。その会では、秋の植物とドングリのご紹介を中心にお話しする予定です。