2019wego_Japan01.jpg2014年度から始まった、台湾台北市にある薇閣雙語高級中學(Taipei Wego Private Bilingual Senior High School、以下Wego)との国際交流も今年で6回目を迎えました。例年通り、7月上旬に来日したWegoの生徒10名と教員1名を受け入れ、9月上旬には本校生徒10名、教員3名がWegoを訪問し、とても充実した時間を過ごしました。

7月2日(火)~7月8日(月)には、Wegoの生徒たちは志木高の授業に参加したり、部活見学をしたり、流しそうめんや茶道体験をしたり、東京ツアーに出かけたりと、新鮮で刺激的な体験をしていました。来日中、彼らは志木高生の自宅にホームステイしましたが、各ご家庭に温かく迎えられ、心の通った交流ができたようです。ホームステイを受け入れてくださったご家庭には感謝申し上げます。

2019wego_Japan02.jpgそして、9月3日(火)~9月9日(月)には志木高生が台湾を訪れました。通常の授業に参加するだけでなく、200名以上の参加者から成る歓迎パーティーに参加したり、台北の陽明山にあるWegoが所有する施設にてキャンプ体験をしたり、多くの貴重な経験をすることができました。台湾でお世話になった全ての方々に感謝の気持ちでいっぱいです。

このプログラムが始まる前には英語でうまくコミュニケーションできるか心配していた生徒もいましたし、シャイな生徒も多い印象でしたが、打ち解けてからはとても生き生きと楽しそうに交流していた姿が印象的でした。

この良い関係が今後も続くことを願っております。

参加生徒の感想

自らの英語力、特にスピーキングの技術を高めたいと思い参加したこの台湾国際交流プログラム。夏休み最後にして最大の思い出になったと感じています。元々このプログラムは、留学生の受け入れと台湾への訪問の2つを目的としているのですが、私は通学距離の都合上自宅に泊めるのは難しいと考え、訪問のみを行うことになりました。そのため、私を受け入れてくれる相手は日本で違う生徒の家に泊まりました。

7月の受け入れの際、私もいくつかのイベントに参加させていただきました。しかし、台湾の生徒は皆んな元気なだけでなく英語をとても流暢に話しており、そのペースになかなかついていけませんでした。会話も余り弾まず、悔いの残る結果となりました。

9月、ついに台湾訪問の時。私にとって初めての海外であること、受け入れ時に余りコミュニケーションをとれなかったことから、文化や生活習慣の違いに対応出来るのかと心配していました。

台湾に着くと、生徒たちは明るく出迎えてくれ、いきなり自分に話しかけてきてスーツケースを持ってくれたり台湾でしたいことを聞いてきたりと、かなり手厚いもてなしを受けたのです。受け入れを行なっていないにも関わらずこのような対応をしてくれて嬉しかったです。しかし、1週間きちんとコミュニケーションをとりながら生活出来るのかという不安も同時に起こりました。

2019wego_Taipei11.jpgそのような気持ちで迎えた台湾交流。7日間で学校での授業、山でのキャンプ(マウンテンプログラム)、台北101・国立故宮博物院・九份・十分等の観光、そしてホストファミリーとの交流等、様々な体験をしてきました。その中で、特に成長出来たと思うこと、印象に残った思い出について述べます。

まず、私が参加した目的である、英語のスピーキング技術の向上について。

2日間に渡るマウンテンプログラムでは台湾の生徒たちと協力して、竹を切り箸・皿等を作ったり、用意された食材で料理を作ったり、皆んなでポーズを作り乗り物になりきったりと、様々な課題を解決するために英語での会話が求められました。朝早くから夜遅くまで、休憩もほとんどないハードスケジュールでしたが、たった2日間で向こうの生徒たちとの友情を育むと同時に、英語での自然な会話が出来るようになったと思います。

また、土日はホストファミリーデーと言い、受け入れ先となる家族と生活し交流を深めました。ホストファミリーのことを知ると同時に、自分のことを知ってもらうという目的で、様々なことを話しました。台湾にきて最初の頃は、パートナーから話しかけられて少しだけ返事するといった状況が続いていたのですが、このホストファミリーデーでは自分からも積極的に話すことが出来るようになりました。このように7日間かけて少しずつながらも英語でのコミュニケーションがとれるようになったと思います。

次に、印象に残ったことについて。

台湾の生徒たちは明るく元気だったと書きましたが、特に日本語への学習意欲が高かったように感じました。日本の生徒も何人か「これは中国語で何と言うの?」と質問していましたが、台湾の生徒は私のパートナーに限らず、皆んな「犬」「猫」「お菓子」「早く」といった様々な日本語を学ぼうと熱心に質問していました。我々日本人が台湾人に圧倒されたのは、そのような学習意欲の違いによるものなのかもしれません。交流先であるTaipei Wego Private Bilingual Senior High Schoolは台湾でも非常に優秀な生徒が集まっていると聞いていましたが、今回の台湾訪問でそれを実感しました。私も彼らのような積極性のある元気な人間になりたいと感じました。

2019wego_Taipei02.jpg不安な気持ちで迎えた台湾交流も、終わってみれば楽しい思い出が沢山でき、あっという間の出来事だったように感じました。最終日は台湾の生徒が別れを惜しみつつも笑顔で見送ってくれました。私もパートナーと再会を約束して帰国しました。

今回の台湾国際交流プログラム、私は受け入れこそ出来ませんでしたが初の海外訪問ということで、英語でのコミュニケーションの上達と共に異文化に触れ理解する良い経験になったと思います。この先再び海外に行くことがあっても、今回このホームステイで経験したようなことは出来ないのではないでしょうか。今回の台湾訪問は自分の成長に繋がったと思います。

最後に、このプログラムを実施してくださった慶應義塾志木高等学校およびTaipei Wego Private Bilingual Senior High Schoolの先生方、一緒に台湾に行った生徒たち、向こうで迎えてくれた生徒たち、現地でお世話になった方々、そして自分に留学をさせてくれた両親に、この場をもって感謝させていただきます。

(3年 監物 佑亮)

日本での交流の様子

台湾での交流の様子