大変遅くなりましたが、2021年10月30日(土)・31日(日)の両日、第74回収穫祭が無事開催されたことをご報告します。

 昨年度はオンラインでの開催のみでしたが、今年度は在校生に限定し、時間を制限するなどの対策をとりながら、校内で開催することができました(在校生・保護者のみに公開を限定したオンラインのコンテンツも用意しました)。以下に掲載するのは、本校3年、副実行委員長の青木優都君による思いの詰まった開催報告です。

 第74回収穫祭を無事、2021年10月30日、31日に終えることができました。

 今年度も昨年度同様、コロナ禍での開催、さまざまな対策を講じながらの収穫祭となり、学外の皆さんをお迎えすることは叶いませんでした。そんな中ではありましたが、志木高生に向けては2年ぶりに学校内で開催することができ、より例年に近い形の収穫祭を改めて志木高生と共有できたのではないでしょうか。

 今年のテーマは「志木高列伝」です。オンライン開催のみの開催を2年連続行ってしまうと収穫祭を知る生徒は留年生のみになってしまいます。長年続いてきたこの歴史を、次世代に紡ぎ、続けていくという意味を込めています。また変わりゆく世の中に対し、変わらないものを続けることの良さも大切にしようと、私たちはこのテーマのもと、夏季休暇前から本格的に動き始めました。

 収穫祭前日の前夜祭は、コロナウイルス対策と準備の都合上、観客を3年生に限定して体育館で行いました。換気も行いながら、個性的な動画上映と漫才を繰り広げ、最後の収穫祭に相応しい始まり方を、3年生の間では楽しめたと思います。前夜祭は1時間限定かつ客席は間隔をとりながらでしたが、体育館には大きな笑い声が広がり、2年前に戻ってきたようにも感じました。

 収穫祭本祭は2日間に渡って行い、1日目は各展示団体の展示をホームルーム棟やメディア棟で行い、体育館では器楽部による演奏やワグネル・ソサイエティー男声合唱団による合唱もありました。その他たくさんのクラブが思い思いの活動を披露し、志木高の活気が感じられました。また1、2年生によるモザイクアートと黒板アートは志木高生らしく、創造的で2日間の準備期間で作ったとは思えないほどの大作もあり、一人一人の思いが伝わってきました。

 2日目は、例年は夕方開催している後夜祭のみ体育館で行いました。学年ごとの開催とし、1時間限定とはなりましたが、収穫祭を志木高生全員と共有できたと感じています。20分の動画上映を主軸としながら、動画の合間にステージ上でドラム演奏や歌、瓦割りなどを行い、盛り上げることが出来ました。学年ごとに行うため、出演者は同じ公演を3回行うことになりましたが、3回目には感極まり涙を流し、収穫祭を作り上げた感動を全員で味わえたと思います。

 私自身、収穫祭を通じてたくさんのことを学ばせていただきました。行事というのは、ただやってくるのではなく、誰かが準備しているのです。それまでは、なんとなく"やって来る"行事でしたが、今年はじめて収穫祭に実行委員として携わることとなりました。志木高生のほとんどにとって、当たり前の行事で、みんなが楽しみにしている......。

 今年だけでも、その裏では50人以上の志木高生が、教員の先生方、事務の方々、業者の方々が全力で動いているのです。まずは携わってくださった全員に、感謝を述べたいと思います。

 また当たり前を当たり前のままに、しかし自分たちの工夫を詰め、前年を超えられるかも大切だと準備を通して感じました。例えば、後夜祭の1時間という制約は来年度はないでしょう(ないと信じたいです)、それでもそこにはコロナウイルス対策だけでなく、私たちの工夫が詰まっていました。どうすると限られた時間を余すことなく楽しんでもらえるか、換気と合わせた照明の工夫など、時代に順応し、そしてそれを障壁にするのではなく、強みにすることが大事だと私は思います。

 長年続いてきたタスキを、志木高生に繋ぎ、自分たちの収穫祭を時代のせいにせず、工夫を凝らし、私たちが第74回収穫祭を作ったんだぞ、とこれで胸を張ることが出来ると思います。さまざまな苦労がありました、意見がぶつかることもありました。先生方に却下されることもありました。それでも、私たちは自由を存分に楽しむように、楽しんでもらえるように努力を重ね、それが形となりとても嬉しく思います。来年度以降、「志木高列伝」がどう伝わり、そこに新たな1ページが紡がれていくのか、とても楽しみにしています。今年度収穫祭にお越しになれなかった方々も、来年度は是非足を運んでいただき、後輩たちの収穫祭をぜひ楽しんでいただけると幸いです。きっと、私たちの収穫祭を超えた素晴らしい行事を全員で作ってくれるはずです。

 最後に改めて、協力してくださった全員がいなくては完成しなかった収穫祭です。このような貴重な経験をさせていただき、志木高生全員と喜びを共有できたこと、本当にありがとうございました。

 (第74回収穫祭副実行委員長 青木 優都)