第2学年の研修旅行は、物理・化学・生物・地学の各分野について事前学習を行った上で、現地での実習を行い、その成果をレポートにまとめるという一連のプログラムから成り立っています。これまでは長野県諏訪地域、新潟県糸魚川地域を中心に実習が行われてきましたが、今年度から新潟県の上越妙高地域も行程に加わりました。

 9月24日(火)~27日(金)の3泊4日で実施され、第2学年8クラスを4クラスずつに分けた、「諏訪入りコース」「上越妙高入りコース」の2班体制で実習を進めました。

 諏訪地域の研修では、従来通り諏訪湖を始め、木崎湖、中綱湖、青木湖の仁科三湖で水質調査を行い、水系と水質の関係に関する経年調査を行いました。そして今年度は、糸魚川周辺の研修に大幅な変更を加えて、これまで地学研修に割いていた時間の多くを火力発電所、原子力発電所見学に充てました。さらに、水力発電を行う黒部ダムも見学地に含めることにより、火力・水力・原子力という日本の基幹電力基盤を網羅して見学することができました。

 特に原子力発電所は高度なセキュリティ管理下にあるため、施設内を見学するのは容易なことではありません。生徒たちはこの貴重な機会を大切にして、それぞれが自身の価値観と照らし合わせながら見学を行っていました。

 また、バス移動の途中で、高田平野の海岸部に布する「海岸砂丘」と「潟湖」の見学を行い、日本海側に砂丘が形成される原因について研鑽を重ねました。黒部ダムでは天気予報に反して好天に恵まれ、河川流域の地質について直接目視で確認することができました。

 このように、研修旅行の4日間で理科の様々な切り口から探究を深めることができ、生徒たちにとって得難い経験となりました。