2017SGLI03.jpg今年の夏休みもハワイのプナホウスクールが主催する2週間にわたるプログラム、SGLI(Student Global Leadership Institute)に本校より3名の生徒が参加いたしました。

SGLIは世界中の名門校から3名1組の選りすぐりの生徒たちが集まり、色々な学習活動・共同活動を通して多種多様な文化やものの考え方をお互いから学ぶことにより、グローバルな社会におけるリーダーシップを発揮できる人材育成を目標としたプログラムで、本校は2015年から参加しております。SGLIの概要は過去の報告ページにもありますので、こちら(2015年2016年)をご参照ください。

SGLI 2017のテーマは"Peace"で、米国、アジア(日本、中国、韓国、インド)、欧州(イギリス、スウェーデン、デンマーク)、オセアニア(ニュージーランド)の9か国23校から70名の高校生が参加しました。本校からの参加者は岡野君、小野君、木村君の3名です。

2017SGLI01.jpg今年のテーマ"Peace"は少々漠然としており、高校生が取り扱うには難しいテーマでしたが、3月頃より本校のSGLI 2016参加メンバーとミーティングをしたりしながら、6月に学習院女子高校で催された模擬プレゼンテーションおよび顔合わせ会を一つの目標に、実際にハワイに行く前の事前準備をしておりました。また、ネット上で自己紹介および学校紹介のビデオをシェアしたりしながら、ハワイで初めて出会う仲間たちとの親睦を深めてもおりました。

SGLIでは2週間のフィールドワークを含めた学習活動を通して、最後にその年のテーマに沿ったプロジェクトを各校毎に立ち上げ、そのプレゼンテーションをすることになっております。そこで発表したプロジェクトについては帰国後に引き続き進め、その進捗や成果を報告することが義務付けられております。したがって、理想だけの実現不可能な大きなプロジェクトを立ち上げることは意味のないことで、自分たちで頑張れば実現可能性のある身の丈に合ったプロジェクトで、尚且つそれなりに意味のあることを考えなければなりません。

本校の3名の生徒は、「電車内で年配の方に席を譲る」ということに着目しました。日本においては良くも悪くも「遠慮」という文化があり、それは譲る側にも譲られる側にもあるもので、それがために席を譲りたいのに声をかけられない、逆に譲ってほしいのに声をかけられないというジレンマがお互いにある。この解消のために、一目でわかるロゴマークを作り、それを広めることにより人間関係を円滑にするという意味の「Peace」と同時に、ジレンマが解消されることによる「Inner Peace」を狙ったプロジェクトを計画しました。事前準備・練習をしっかりと行い万全の状態で本番に臨み、ユーモアも散りばめたプレゼンテーションは好評を博し、質疑応答についても臆することなく対応しておりました。3年生1名、2年生2名の志木高チームは実力を遺憾なく発揮し、本人たちも確かな手ごたえを感じて帰ってまいりました。プロジェクトを実際に始動するのはこれからですので、これからの彼らの活躍に期待しております。この記事を読んでくださっている皆様には、志木高生たちのプロジェクトをムーブメントにできるようご協力いただければ幸いです。

2017SGLI02.jpgSGLIでは、ハワイという場所柄、当然勉強するだけではなく、アラモアナショッピングセンターで買い物やランチをしたり、ワイキキビーチをはじめとする綺麗なビーチへ行ったり、ダイヤモンドヘッドに登ったりと、我々が思い描くハワイのイメージに重なる景色には2週間で何度も遭遇する機会があります。それだけではなく、マカプウポイントの頂上で、全員でハワイ語の歌「e ala e」を歌いながら日の出を観たり、1週目の金曜の夜には生徒たちもドレスアップしての「Luau Dinner」という立食ディナーパーティーが学長の家で催されたり、個人旅行では体験できないようなハワイの独特な文化に触れる機会もありました。そういった羽を伸ばす機会もあることで、メリハリのある充実した生活を世界中の仲間と過ごしている生徒たちは輝いておりました。

今回のSGLIに参加した3名の生徒はお互いをリスペクトすることで、3人1組のチームとして非常に良いパフォーマンスを発揮しておりました。謙虚さと他人を尊重することを忘れずに、自身の意見をはっきりと主張できることは、国際人として重要な資質です。3名の生徒は確実に成長していると確信しておりますが、ここで得た経験を持ち帰ることで、他の生徒に対しても大きな刺激となってくれればと期待しております。